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建設業許可の申請手続き・必要書類

建設業許可を個人事業主が取る方法|申請の流れと必要書類を解説

梶原 誠 / 更新:2026-06-24
建設業許可を個人事業主が取る方法|申請の流れと必要書類を解説
「うちは一人親方だから、建設業許可なんて法人じゃないと無理だろう」——相談に来られる方の多くがそう思い込んでいます。でも結論から言うと、個人事業主のままでも建設業許可は取れます。やり方さえ押さえれば、廃業して法人化する必要はありません。
  • 建設業許可は個人事業主でも取得できる(建設業法は許可主体を法人に限定していない)。
  • 500万円以上(建築一式は1,500万円以上等)の工事を請け負うなら許可が必要。
  • 必要なのは「経営業務の管理責任者」「専任技術者」「財産的基礎」など、法人と基本的に同じ要件。
  • 一般建設業の財産要件は自己資本500万円以上または同等の資金調達能力。
  • 許可の有効期間は5年で、更新申請が必要。

建設業許可 個人事業主 やり方の結論

【初心者向け】個人事業主が建設業許可を取得する方法を徹底解説!
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個人事業主が建設業許可を取るやり方は、「要件を満たす→書類を集める→都道府県の窓口に申請する」の3ステップです。

所要時間の目安をお伝えします。要件確認と書類集めで1〜2か月、申請後の審査でさらに1か月前後。トータルで2〜3か月は見ておくと安心です。これは私が相談を受けてきた個人事業主の方の、おおよその実感値です。

難易度は、正直なところ「書類集めが地味にしんどい」レベル。要件さえクリアしていれば、特別な資格や法人化は不要です。

前提として用意しておくものは、本人確認書類、過去の確定申告書の控え、技術者の資格証や実務経験を示す資料、そして500万円以上の残高証明(または納税証明)です。

個人事業主のままで許可は取れます。ただし許可を取った本人(個人)に紐づくため、後で法人化すると原則として許可を取り直す必要がある点だけは、最初に知っておいてください。

手順をざっくり並べると、こうなります。

  1. 自分が「経営業務の管理責任者」と「専任技術者」の要件を満たすか確認する。
  2. 財産要件(自己資本500万円以上または同等の資金調達能力)を満たすか確認する。
  3. 欠格要件に該当しないか確認する。
  4. 必要書類を集める(確定申告書控え・資格証・残高証明など)。
  5. 申請先の都道府県の手引きで手数料と提出先を確認する。
  6. 窓口に申請書一式を提出し、審査を待つ。

この6ステップを一つずつ進めれば、「個人事業主のまま建設業許可を取得した」状態にたどり着けます。以下で根拠と中身を詰めていきます。

建設業許可とは?個人事業主にも必要な理由

建設業許可とは、軽微な建設工事を超える規模の工事を請け負うために必要な、建設業法上の許可です。

建設業許可とは?個人事業主にも必要な理由

建設業法は、軽微な建設工事以外を請け負う場合に許可を求めています。そして、その許可の主体を法人に限定していません。だから個人事業主にも関係するのです。

私が現場で一番多く受ける誤解が、「個人だから関係ない」というもの。実際は逆で、元請から「許可を持っていないと次の工事は出せない」と言われて慌てて相談に来る一人親方が、毎年いらっしゃいます。

e-Govの建設業法でも、許可を要する工事の範囲が定められています。法人か個人かで線引きはされていません。

許可が必要となる工事の基準

「軽微な建設工事」以外を請け負うときに、建設業許可が必要になります。

その境目となる金額が、現場で一番よく聞かれるポイントです。表にまとめます。

建設業許可が不要な「軽微な建設工事」の範囲
金額はいずれも税込。これを超える工事を請け負うには許可が必要。
工事の種類許可が不要な範囲
建築一式工事1件の請負代金が1,500万円未満、または延べ面積150㎡未満の木造住宅
上記以外の工事1件の請負代金が500万円未満

つまり、建築一式以外なら500万円が大きな分かれ目です。500万円未満の工事しか受けないなら、許可は法律上は不要。

注意したいのは「1件あたり」で判断する点です。契約を分割して金額を下げても、実態が一つの工事なら合算で見られます。ここで指摘を受ける方を何人も見てきました。

個人事業主でも許可取得は可能

【建設業許可】申請に必要な書類と集め方につき簡単解説!
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個人事業主のまま建設業許可を取得することは、法律上はっきり可能です。

建設業法は許可の主体を法人に限っていません。一人親方でも、要件を満たせば堂々と許可業者になれます。

ここで、個人のまま取る場合のメリットとデメリットを正直に整理します。左右きれいに同数では並べません。実際の比重で書きます。

個人事業主のまま建設業許可を取得する場合の比較
観点内容
メリット法人化のコスト・手間が不要。元請からの信用が上がり、500万円以上の工事を受けられる。
メリット許可番号を名刺やHPに載せられ、新規の取引先開拓につながる。
デメリット許可は個人に紐づくため、後で法人化すると原則として許可を取り直しになる。
デメリット事業の承継(息子に継がせる等)の際、許可をそのまま引き継ぐ手続きに注意が必要。

私の率直な意見を言うと、「数年以内に法人化する予定がある人」には、個人での取得をあまり勧めません。せっかく取った許可を取り直す二度手間になりがちだからです。

逆に「当面は一人親方で続ける」「法人化の予定はない」という方なら、個人のまま取るのは合理的な選択です。

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建設業許可の準備と並行して、個人事業主が必ずぶつかるのが「確定申告」と「経理」です。申請には確定申告書の控えが要るので、ここは避けて通れません。

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許可申請でつまずく原因の一つが、確定申告をきちんと出していないこと。私が見てきた中でも「申告書の控えが手元にない」「白色で売上の裏づけが弱い」というケースは少なくありません。だから経理まわりの基礎は、許可取得とセットで固めておくのが得策です。

建設業許可とあわせて押さえたい経理・申告の論点
テーマ個人事業主にとっての意味
青色申告最大65万円の控除など節税効果が大きい。許可申請の所得証明にも使える。
白色申告記帳が比較的簡単。ただし青色ほどの控除はない。
確定申告の基礎申告書の控えは建設業許可申請の必須資料になる。
各種控除所得を正しく示すことが、財産要件や信用の裏づけにつながる。

青色申告1から簡単ガイド

青色申告は、複式簿記で記帳することで最大65万円の特別控除を受けられる、個人事業主向けの申告制度です。

建設業許可の申請では、過去の確定申告書の控えが事業実態を示す資料になります。青色できちんと申告していれば、所得や売上の裏づけが明確で、申請がスムーズです。

正直、記帳の手間は白色より増えます。ただ、節税効果と「申請時に信用される書類が残る」という二点で、私は一人親方には青色を勧めることが多いです。

白色申告1から簡単ガイド

建設業許可、すぐに取得したい?驚きの裏技とよくある失敗を防ぐポイント!
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白色申告は、簡易な記帳で済む申告方法で、青色のような特別控除はありません。

「開業したばかりで帳簿に慣れていない」という方が選びがちです。ただ、建設業許可の申請という観点では、白色だと所得の裏づけがやや弱く見えることがあります。

私の感覚では、許可取得を視野に入れているなら、早めに青色へ切り替えておく方が後で楽です。白色のままでも申告書の控えは申請に使えますが、控えそのものを保管していないと困ります。

青色でも白色でも、確定申告書の控えは必ず保管しておいてください。許可申請で「過去の控えを出せず手続きが止まる」のは、本当によくあるつまずきです。

はじめての確定申告 不安解消セミナー

はじめての確定申告でつまずきやすいのは、「何を経費にできるか」と「いつ何を提出するか」の2点です。

建設業の一人親方の場合、工具・車両・燃料・現場までの交通費など、経費の範囲が広い。逆に言えば、記帳を後回しにすると年明けに大混乱します。

私が相談者にいつも言うのは、「許可を取りたいなら、まず去年の申告書を引っ張り出してください」ということ。確定申告の習慣がついている人ほど、建設業許可の準備も速いです。

確定申告控除ハンドブック

確定申告の控除を正しく使うことは、節税だけでなく、建設業許可申請での「所得を正確に示す」ことにもつながります。

確定申告控除ハンドブック

青色申告特別控除、基礎控除、社会保険料控除など、使える控除は所得を適正に整えてくれます。所得がきちんと記録されていれば、財産的基礎の説明や事業実態の証明もしやすい。

控除の細かい中身は申告のテーマなので深入りしませんが、「申告を整えること=許可申請を整えること」だと覚えておいてください。

個人事業主が建設業許可を取得するための法定要件

【建設業許可】国家資格がなくても建設業許可が取れる?10年の実務経験で建設業許可を取る方法とは
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個人事業主が建設業許可を取得するには、国土交通省令で定める要件を満たす必要があり、その中身は法人と基本的に同じです。

具体的には、次の5つです。これが満たせるかどうかで、取得できるかがほぼ決まります。

建設業許可の主な法定要件(個人事業主の場合)
要件内容
経営業務の管理責任者建設業の経営経験を持つ人がいること。個人事業主本人が該当する場合が多い。
専任技術者営業所ごとに、許可業種に対応する資格または実務経験を持つ技術者がいること。
財産的基礎一般建設業では自己資本500万円以上、または同等以上の資金調達能力があること。
誠実性請負契約に関して不正や不誠実な行為をするおそれがないこと。
欠格要件に該当しない破産後に復権していない、許可取消し後5年以内などに当たらないこと。

財産的基礎の500万円は、申請直前の残高証明書で示すのが一般的です。これは国土交通省の案内でも確認できます。

申請書に虚偽の記載をすると、不許可や許可取消しといった重大な不利益につながります。所得や経歴を盛らないこと。これは絶対です。

経営業務の管理責任者がいる

経営業務の管理責任者とは、建設業の経営に関する一定年数の経験を持つ人で、個人事業主では本人がこの立場を兼ねるケースが多いです。

一人親方が許可を取る場合、自分自身の建設業での経営経験を証明することになります。ここで効いてくるのが、先ほどの確定申告書の控えです。

私が実務で集める証明資料は、おおむねこのあたりです。

  • 過去の確定申告書の控え(事業を継続してきた年数の裏づけ)。
  • 工事の契約書や注文書、請求書など、建設業を営んでいた実績を示す資料。
  • 本人の身分証明書、および登記されていないことの証明書。

つまずきやすいのが、「申告書の控えが何年分も必要なのに、手元にない」というパターン。うまくいかないときは、税務署で保有期間内の申告内容を確認する、あるいは取引先に契約書・請求書の控えをもらう、という回収から始めます。

ここまで揃えば、経営業務の管理責任者の要件は形になります。専任技術者の証明(資格証または実務経験)と財産要件の残高証明を加えれば、申請書類の土台は完成です。これで「個人事業主のまま建設業許可を申請する」準備が整います。

よくある質問

よくある質問

よくある質問

建設業許可 個人事業主 やり方とは?
「経営業務の管理責任者・専任技術者・財産的基礎などの要件を満たす→確定申告書の控えや資格証などの書類を集める→申請先の都道府県窓口に申請する」という流れです。建設業法は許可の主体を法人に限定していないため、個人事業主でも同じ手順で取得できます。
建設業許可 個人事業主 やり方の費用は?
申請手数料は、都道府県知事許可か国土交通大臣許可かで区分が異なります。新規・更新・業種追加でも金額が分かれるため、最新額は申請先の都道府県の手数料表で確認してください。これとは別に、財産要件として一般建設業では自己資本500万円以上または同等の資金調達能力が必要です。
建設業許可 個人事業主 やり方の始め方は?
まず自分が経営業務の管理責任者と専任技術者の要件を満たすか、欠格要件に当たらないかを確認することから始めます。次に過去の確定申告書の控えや残高証明書などを集め、申請先の都道府県の手引きで提出書類と手数料を確認して窓口に提出します。準備から許可取得まで、おおよそ2〜3か月が目安です。

出典一覧

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梶原 誠

元・行政書士事務所勤務(建設業許可申請サポート担当) ・ 中小建設業者向け許認可手続きの相談対応経験多数
建設業許可申請サポート歴10年以上

行政書士事務所での補助者経験を経て、建設業許可申請の実務に10年以上携わってきた。申請者目線で「実際にどう動けばいいか」を軸に情報をまとめることを心がけている。

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